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『薔薇の女』
笠井潔『薔薇の女
 (創元推理文庫)

フィリップ・モリスをひとつ。
紙幣とともに差し出された名刺が、
映画女優を夢見るシルヴィーに運命の訪れを告げていた。
ささやかな贅沢で祝したその夜更け、
自室の扉をたたく音に応じた彼女に賦与された未来は、
あろうことか首なし屍体となって
薔薇の散り敷く血の海に横たわることだった…。
そして翌週には両腕を失った第二の、
翌々週には両脚を奪われた第三の犠牲者が。
明らかに同一犯人と見做される状況にもかかわらず、
生前の被害者たちに殺害されるに足る共通項を
探しあぐね混乱するパリ警視庁。
彼女たちをつなぐミッシング・リンクとは?

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矢吹駆シリーズ第3弾。

『バイバイ、エンジェル』では顔のない死体、
『サマー・アポカリプス』ではゴシック風の連続見立て殺人、ときて、
この『薔薇の女』では連続猟奇的バラバラ殺人です。
ある意味においては、ここまでの3作中で
この作品が一番エンターテイメント性が強いとも言えるかも。
一番読みやすい、かな?
そうでもないか…。

笠井潔氏の書く小説は、哲学的観念、革命に関する論理など
思想部分が多く含まれています。
しかしその思想部分は単に物語の装飾ではなく、
真相に導く役割を果たしているのが特徴。
なので小難しくても頑張って読むしかありません。
このお話でももちろんその傾向はバッチリあって、
前作のシモーヌ・ヴェイユに引き続き、
今作ではジョルジュ・バタイユがテーマ。
バタイユはフランスの思想家であり、作家。
「死」と「エロス」を根源的なテーマとしてたそうです。
えっと、知らなくて大丈夫ですからね。
私もロクに知りませんし。
でも読めちゃいましたし。

前作『サマー』に比べると、本格色が弱まり、
猟奇性の強いサイコ・サスペンス風味がします。
カケルの推理自体は相変わらず冴えてますが、
うーん、どうなのかな。これ。
ミステリィとしてはいまひとつという感想があるのも、
仕方ないかもしれません。
犯行にいたる動機、犯人の性格的な人間性の肉付けといったものが、
ちょっと弱いのでは?という気がするのです。
事件が解決しても、そこに一抹の不満が残るのはナゼ?
たぶん後味があまり良くないせいかも。

カケルの狙いは事件の解決ではなく、
彼が追い続けている存在との対決。
全編にわたって姿をちらつかせる「悪霊ニコライ」。
この『薔薇』ではニコライの存在をより明確にしています。
この先必然的に起こるであろうカケルとニコライとの対決が、
深くアピールされているというか。
そのための中継点なのもしれないな。このお話。
それにしてもカケルの考えていることは謎だ。
いったい何を目指しているのだろうか?
彼には幸福な未来というものはあり得るのでしょうか?

さて、この『薔薇』でシリーズの第1期完結です。
次作『哲学者の密室』は京極堂もビックリの分厚さ。
京極堂のほうが厚いのかな?
ちゃんと比べてないからわかりません(笑)。
っつーかさ、お願いだから文庫化するにあたっては分冊しようよ!
どうして一冊にまとめてしまうのさ。
どう考えても読み難いでしょ、あの厚さは。
バッグに入らないし。
持ち歩けないなんて、文庫の良いところ台無しだから!もう!!
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【2006/04/24 19:37】  ミステリィ(国内)  *   トラックバック(0)  *  コメント(0)  *  
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